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用語集

倶舎論(くしゃろん)

正式名称は阿毘達磨倶舎論(あびだつまくしゃろん)。インドの僧侶世親が書いた、部派仏教の教義体系を整理した論書。

解説

正式名称中の阿毘達磨はサンスクリット語の音写です。達磨(ダルマ)は仏教の法を示し、秩序や掟、法則、慣習など様々な意味を持ちます。阿毘達磨とは、ダルマ(法)に関するという意味です。倶舎については入れ物や蔵の意味で、阿毘達磨倶舎でアビダルマの入った蔵、またはアビダルマという蔵から取り出されたものの意味になります。そして論は、仏教の教説を解説した書物の総称です。

サンスクリット語の原典の題名はアビダルマ・コーシャ・バーシャですが、阿毘達磨と倶舎が同様に音写のため、訳した後の題名も原典と似た音となっています。

まとめると、阿毘達磨倶舎論は仏教の法に関する教義や理論が詰まった書物といえます。
具体的には、釈迦の死後、解釈の違いから分裂した各部派が釈迦の説いた教えを各々研究、整理して独自の教義を作りました。倶舎論は、これら各部派の教義を当時の部派仏教の中で優勢だった説一切有部という一派の説を中心に据えて纏めた論書です。分裂により複雑になった部派仏教の教義体系、仏教哲学の基本的な問題を整理し、発展させた論書といわれています。

倶舎論という名

サンスクリット語で書かれた世親の阿毘達磨倶舎論は、真諦の他に西遊記で有名な玄奘三蔵の手でも漢訳されました。倶舎宗は伝統的に、玄奘の全30巻の漢訳本を研究等に用いたため、世間には玄奘の訳に基づく呼称の阿毘達磨倶舎論の略称たる倶舎論が浸透しました。

余談ですが、真諦は倶舎論を中国へ初めて伝えた僧で、前述の玄奘三蔵より先に訳を出しています。真諦の漢訳本は全22巻に及び、タイトルは阿毘達磨倶舎釋論。略称は倶舎釈論となっています。

倶舎論の内容

倶舎論は八章の本編と一章の附録から成り立ち、内容としては圧縮した学説を韻文を用いて語り、それを解釈して論じる時には散文を使う形式で構成されています。

本編は一章から順に、一章「界品(かいぼん)」、二章「根品(こんぼん)」、三章「世間品(せけんぼん)」、四章「業品(ごうぼん)」、五章「随眠品(ずいめんぼん)」、六章「賢聖品(けんしょうぼん)」、七章「智品(ちぼん)」、八章「定品(じょうぼん)」、そして附録が「破我品(はがぼん)」となっています。

簡単な内容としては、界品、根品で基礎を説明し、世間品、業品、随眠品で迷いの世界を解明、最後に賢聖品、智品、定品で悟りに至るための道を説いているものとなります。

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