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コラム

葬儀の準備

お坊さんがくる葬儀は仏教形式の葬儀。仏教葬儀が多い理由は?

お坊さんが来る葬儀を仏教形式の葬儀と言います。皆さんのイメージでも葬儀と言えばお坊さんが来て読経を行い、式の途中で焼香をする。そんなお葬式が一般的だというイメージの方も多いと思います。しかし、皆様も多くの方がそうだと思いますが、日本人はほとんどの方が無宗教です。にもかかわらず、なぜ今まで仏教形式の葬儀が多かったのでしょうか?今回のコラムでは、仏教形式の葬儀が多かった理由とこれからのお葬式について解説します。

【目次】
葬儀には二つの形式がある
今まで多かったのは仏教形式
なぜ仏教形式の葬儀が多かったのか?
これからのお葬式のカタチとは
今回のまとめ

葬儀には二つの形式がある

葬儀には二つの形式があります。葬儀規模を表す名称や葬儀の形態を表す名称は複数ありますが、形式を大別すると次の二つになります。一つは、宗教儀式を行う宗教形式の葬儀。もう一つは宗教者がいない無宗教形式の葬儀になります。

宗教者がくる葬儀の代表的なものとしては、日本では今まで仏教形式の葬儀が多く行われてきました。仏教形式の葬儀では、仏教の僧侶、つまりお坊さんが来て読経をします。それ以外では、神父さんや牧師さんがくるキリスト教形式の葬儀、神主さんが来て行う神道形式の葬儀、他にもそれぞれ信仰する宗教の宗教者が来て、その宗教の教えにのっとった方式で行う葬儀が宗教形式の葬儀になります。

無宗教形式のお葬式は、その言葉通り、葬儀に宗教者が来る事はなく、儀式は特定の宗教にのっとったものではありません。葬儀業界では昔から無宗教形式のお葬式はありましたが、内容を自由に設定できることから、自由葬お別れ会形式などと呼ばれていました。

今まで多かったのは仏教形式

お坊さん
今日まで、日本の葬儀は圧倒的に仏教形式が多かったのですが、2010年~2015年頃までは実に8~9割近くが仏教形式の葬儀だったと言われています。ところが、近年は無宗教形式のお葬式が都市部を中心に増えてきており、葬儀社によっては3割程度が無宗教形式のお葬式で行っていると発表していたり、多い所では5割以上無宗教形式のお葬式で葬儀を実施しているそうです。

なぜ仏教形式の葬儀が多かったのか?

近年は仏教形式ではなく無宗教形式のお葬式が増えつつあるという事ですが、なぜ今までは仏教形式の葬儀が圧倒的に多かったのでしょうか?

その大きな理由は、江戸時代にさかのぼります。
江戸時代、幕府はキリスト教弾圧と、民衆の管理のために寺請け制度という制度を制定します。これによって民衆はかならずどこかの寺院に属す、つまり檀家にならなければいけないとされました。一方、この制度によって寺院は供養を一手に引き受ける事に成功します。
この寺請け制度自体は、1871年に明治政府によって廃止されますが、それまで先祖供養が檀家として所属する寺院によって行われてきたために、そのまま自然と檀家制度自体は続いていき、現代まで何となく続いているのです。
こうして200年以上もの間続いてきた寺請け制度が、葬儀はお坊さんが来て行う仏教形式の葬儀が常識という風習を作ってきた事が主な原因なのです。

しかし、寺請け制度が廃止されてから150年近くたつ現在、徐々に檀家制度は意味をなさなくなり、近年急速に崩壊しつつあると言われています。
根本的な要因としては、日本人の宗教観のなさです。下のグラフは、30代~70代の男女10,000人にアンケート調査を実施した結果となりますが、実に9割もの人が無宗教※と回答されています。
宗教観に関するデータ
2019年11月_調査委託先:楽天インサイト

日本は法律によって信教の自由が保障されています。つまり、どの宗教を信仰しても良いし、宗教を信仰しなくても良いという事です。
今まで長年にわたり供養という領域を担ってきた日本の仏教会ですが、そもそも仏教と言えども宗教に違いありません。宗教は信仰によって信者と繋がるものです。
そのため、宗教家の本分は布教活動です。企業が営業活動を本分とするのと同様に、宗教家にとっての本分は布教活動です。

残念ながら、多くの仏教寺院と僧侶は、強制的に確保された檀家が未来永劫自分達を支えてくれると勘違いし、積極的な布教活動を行ってきませんでした。もちろん、熱心に仏法を説き、布教活動に専念してこられたお坊さんもたくさんいらっしゃるとは思いますが、あまりにも多くの寺院が今までの当たり前に胡坐をかいてきてしまっていた事は否めないと思います。

その事は、前述の調査結果からも明らかであるのではないでしょうか。

これからのお葬式のカタチとは

仏教形式の葬儀は、非常に金銭的な負担が大きい葬儀です。最近はインターネットでお坊さんの派遣を行っているサイトも多く、30,000円からなどと非常に安価なお布施でお坊さんが頼めるように見せかけていますが、実際に「今までの一般的な」葬儀の形式でお坊さんを依頼すると、15万円~20万円くらいにはなります。
そうしたインターネットで頼むお坊さんはそれでも破格です。一般的に依頼する場合、葬儀のお布施は全国平均で47万3000円と言われています。

また、これだけではなく、仏教の考えでは、葬儀だけでは極楽浄土に行く事は出来ず、葬儀後も追善供養と称して法要をしていかなければいけないとされています。
大変失礼ながら、商売として見れば、非常によくできたシステムです。

この法要は、一般的には33回忌を持って弔い上げされると言われ、それまでは子どもや孫の代に渡っても供養を続けていかなければいけないと言われています。
下の表は、一般的な檀家さんが葬儀を含め、仏教供養にかかる費用の一覧表です。
仏式供養にかかる費用

お墓や仏壇などは毎度購入するものではありませんので、全ての金額がかかる訳ではありませんが、総額800万円もの金額が仏教形式の供養にはかかるのです。
葬儀と供養の費用イメージ

さらに、仏教に対する信仰心はさておき、今後日本では今までのような供養の形態は維持できないと言われています。
根本的な要因は、少子化です。今後の日本では、今までのように跡取りがお寺との付き合いと先祖の墓を守っていくという従来の供養を継承していけないのです。

厚生労働省_出生率の推移
合計特殊出生率が人口置換水準である2.07を割り込んでから、すでに数十年が経過しています。2019年の厚生労働省の発表数字では、なんと1.36という数字です。このことは、「全ての家庭に跡取りがいない」という事を示しています。
仮に男の子がいたとしても、生活環境や価値観の変化から出生地に永続居住するという感覚は稀薄になっており、必ずしもその地に留まって供養を継いでいくとは限りません。

こうした事実からも、そして多くの方が特定の宗教を信仰していないという事実からも、これからのお葬式は無宗教形式のお葬式が増えていくと言われています。

無宗教形式のお葬式では、宗教者に支払うお布施などの負担もなく、そして宗教儀式を行わないことから、式の時間を自由に使う事ができます。
故人との本当に最後の別れの時間である葬儀を、故人にしてあげたいこと、故人がして欲しいと願っていたことをしてあげる事ができ、本当に「想いを込めたお葬式」にする事ができるのです。

今回のまとめ

今までの供養のカタチを変えていくことに抵抗がある方は少なくないと思います。しかし、跡取りがいなくなってしまったお墓は無縁墓となり、荒れ果てて朽ちていきます。
無縁墓_墓じまい
こうなってしまう事は、かえってご先祖様に対しても、近隣のお墓に対しても、そして寺院に対しても失礼な事でしょう。
時代の流れとともに、様々な事柄が変わっていく事は必然ですし、仕方のないことでもあります。そして「変わっていかなければ未来がない」こともまた事実なのです。

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※本稿における無宗教の定義とは「特定の宗教を信仰しているわけではない人」としています。

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