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お墓参りでの線香のあげ方|浄土真宗の作法とは?

みなさんは、異なる宗派の方の法要やお墓参りに参列した時、「線香のあげ方がうちと違う」と思ったことはありませんか?
実は、線香のあげ方は仏教の宗派ごとに微妙に異なっており、その他にも細かい作法の違いがあるのです。
今回は、浄土真宗の方がお墓参りに行く際の、線香のあげ方の作法を解説します。

【目次】
1.浄土真宗の線香は「折って寝かせる」
2.お墓に香皿がなければ線香は立ててもいい
3.浄土真宗のお墓に霊は宿らない
4.今回のまとめ

浄土真宗の線香は「折って寝かせる」

浄土真宗の線香のあげ方は、他の宗派に比べると明確な違いがあります。
基本的な手順は以下の通りです。

・1本の線香を、香炉の大きさに合わせた適当な本数(通常は2~3本)に折る
・折った線香を束ね、まとめて火をつける
・火のついている側を自分から見て左側にし、香炉に寝かせる

真言宗など、線香を1本だけ立てるタイプの宗派から見ると、かなり特殊な作法になっていることがわかります。
なぜこのような形式を取っているのでしょうか。
その理由は、浄土真宗で昔から行われてきたお香の焚き方にあります。
もともと浄土真宗では、「常香盤」という香炉を用いていました。
常香盤は、内部に灰を敷き詰めて溝を掘り、その中に抹香を入れて火を付けるタイプの香炉です。
現在でも、浄土真宗本願寺派の本山である西本願寺では、常香盤を使ってお香が焚かれています。
つまり線香を折って寝かせるのは、常香盤を使ったお香の焚き方を模したものなのです。
伝統ある作法ですから、意味を理解した上で心を込めてお祈りしましょう。
常香盤は市販されているので、ご家庭で使ってみるのもおすすめです。

お墓に香皿がなければ線香は立ててもいい

浄土真宗に限らず、線香のあげ方の作法はお墓参りでも守るのが基本です。
しかし、浄土真宗は作法通りにできないことが少なくありません。
なぜなら、線香を寝かせられるような香炉(香皿)を備えていないお墓は非常に多いからです。
この場合はどうすればいいのでしょうか。
結論からいうと、作法通りに線香をあげなくてもまったく問題ありません。
作法はあくまでも「できたら守れた方がいい」という程度のものであって、重要なのはお祈りする人の気持ちだからです。
作法を重視したければ、香皿を設けたお墓を作るのがおすすめですが、無理をする必要はありません。
線香立てしかなければ、立ててしまって構わないのです。
むしろ、作法を守ろうとして線香をお墓に直置きするようなことは絶対に避けてください。
熱によってお墓がダメージを受けてしまう可能性があります。これはご先祖様に対して失礼ですし、最も作法に反する行為といってもいいでしょう。
また、お墓参り用の線香は、束の状態で市販されていることが多いと思われます。
これを束のままお墓に供えていいのか、参列者が少しずつ供えるべきなのかもよく議論になりますが、基本的には自由です。
地域ごとの風習もあるでしょうから、自分が慣れ親しんだ方法で行なってください。

浄土真宗のお墓に霊は宿らない

浄土真宗の信徒の方がお墓参りをする際、心に留めておいていただきたいことがあります。
それは、浄土真宗のお墓にご先祖様の霊は宿っていないということです。浄土真宗の教義では、すべての死者は死後すぐに極楽浄土へ行けるとされています。つまり、ご先祖様はすでに極楽浄土へ行っているのですから、お墓に霊魂が宿っているはずがないのです。
そのため、お墓に刻む文字に「霊」という文字は使いませんし、五輪塔や卒塔婆といったものも使用しません。
そしてお墓参りも、ご先祖様の冥福を祈るのではなく、生きている人たちがご先祖様に感謝を捧げるために行います。
ご先祖様に近況報告をしたり、悩みを相談したりするのもいいでしょう。
線香のあげ方などの作法を守ることも重要ですが、浄土真宗におけるお墓の存在意義というものを、しっかりと理解しておいてください。

今回のまとめ

浄土真宗は、古くからある仏教の教えや迷信、吉凶といったものにあまりこだわらない宗派です。
そんな浄土真宗において、線香のあげ方に関しては独特のルールがあるのは、少し意外なことかもしれません。
ご先祖様への感謝の気持ちを大切にしつつも、可能な範囲で作法を守ってお墓参りをしましょう。

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