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土葬で葬儀を執り行う際のメリットとデメリットとは?

土葬は、遺体をそのまま地面に埋める葬送形態です。
世界的には、火葬と並ぶメジャーな埋葬方法ですが、日本ではほとんど行われていません。
土葬には一体どのような長所があるのでしょうか。
ここでは、土葬のメリットとデメリット、そして日本の土葬を取り巻く問題について解説します。

【目次】
1.土葬は燃料を消費せず設備も不要
2.土葬は土地の利用効率が悪い。衛生上の問題も
3.日本の土葬を取り巻く問題
4.今回のまとめ

土葬は燃料を消費せず設備も不要

日本では、土葬に接する機会が非常に少ないだけに、そのメリットについてもあまり知られていません。
葬送のあり方について考えるためにも、土葬のメリットを知っておきましょう。

燃料を消費しない

火葬を行うには、多くの燃料を必要とします。
明治以降になるまで火葬があまり広まらなかった理由の1つも、大量の薪を消費することによる経済的な負担の大きさだったのです。
最新の火葬炉は非常に性能がよくなりましたが、灯油や都市ガスを消費してしまうのは否定できないでしょう。
その点、土葬なら燃料は一切消費しません。
貴重な資源を保護できるのに加え、燃焼による大気汚染や、ダイオキシンをはじめとする有害物質の発生も防げるのです。最新の火葬炉なら、こういった問題への配慮も行われていますが、そもそも問題が発生しないという点では土葬が優れています。

特別な設備を必要としない

火葬を行うには、当然ながら火葬場・火葬炉を必要とします。
しかも、遺体をできるだけ短時間で骨だけにするには、十分な火力や温度調節能力がなければなりません。
たき火と同じ感覚で行えるようなものではないのです。
一方で土葬は、特別な設備がなくても行うことができます。
火葬が終わるまで待っている必要もありません。
あの東日本大震災でも、大量の遺体の処理を迫られたことと、火葬場が使用不能になってしまったことにより、多くの遺体が(一時的なものも含めて)土葬されました。
設備が不十分な地域や緊急事態においては、土葬が非常に役立つことがわかります。

土葬は土地の利用効率が悪い。衛生上の問題

土葬にはメリットがある一方、デメリットがあるのも事実です。
それは、かつての日本では土葬が主流だったにも関わらず、火葬に取って代わられた理由でもあります。どのような点が問題なのでしょうか。

広い土地を必要とする

土葬を行うには、遺体(棺)を埋められるだけの土地を必要とします。
しかも、衛生上の問題などから、1m~2m程度は穴を掘らなければなりません。
1人ならともかく、大勢の人が眠る土葬用の墓地は、十分に余裕のある土地でなければ作れないでしょう。
平地の少ない日本にとって、これは非常に大きなデメリットとなります。

衛生上の問題がある

火葬は遺体を骨になるまで焼くため、遺体の腐敗による悪臭や感染症などをほぼ防ぐことができます。
しかし土葬は、深い穴を掘って埋めたとしても、遺体の腐敗による問題を完全にはなくせません。
現在は、遺体の防腐処理(エンバーミング)を行うことで対応していますが、この手間がかかってしまうこと自体がデメリットとなります。

日本の土葬を取り巻く問題

土葬と火葬はどちらも一長一短で、どちらかが優れているというわけではありません。それでも、日本は火葬のメリットが有効に働いたようで、1930年代には火葬の割合が上回り、現在は99%以上が火葬となっています。
土葬は法律では認められているものの、禁止している自治体や墓地・霊園は少なくありません。
その結果として発生したのが、「土葬をしたくてもできない」という問題です。
ある意味では、これが日本における土葬の最大の欠点ともいえます。
特に困っているのが、近年増加傾向にあるイスラム教徒で、土葬をめぐる周囲との摩擦も発生するようになりました。
また、イスラム教徒ほどではないものの、キリスト教徒も土葬を望む傾向にあります。
さらに、宗教ではなく個人の信条として「火葬より土葬がいい」と考える方もいるかもしれません。
こういった人たちの希望に対応できるかどうかが、日本の今後の課題といえるでしょう。

今回のまとめ

東日本大震災における活用を見ても、土葬に大きなメリットがあるのは間違いありません。
しかしながら、土地が狭く衛生を気にされがちな日本においては、火葬のメリットを上回れていないのが実情です。
とはいえ、いずれは日本でも土葬墓地が増加する可能性はあります。
自分は土葬と火葬どちらがいいのか、一度じっくり考えてみてはいかがでしょうか。

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